世界のエネルギーニュース総括:9月6日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

福島の汚染水について、各国外交官が東京で協議

22の国・地域の外交官が今週、東京で開かれた会合に出席した。この会合では、日本政府が福島第一原子力発電所の汚染水対策に向けたオプションを検討中であることが、政府代表から出席者に説明された。最近では、汚染水が海洋に放出されるのではないかという懸念がよく聞かれるようになっている。直近の問題としては、100万トンを超える汚染水が同発電所内で蓄積されつつあるということだが、東京電力としてはメルトダウンを起こした原子炉を冷却するため、注水を続けなければならない。同社の見積によると、タンクの余裕は2022年中頃までにはなくなるとのことであり、8月には専門家による政府委員会が本件の解決策について議論を行っている。外務省の松本好一朗・国際原子力協力室長は今回の会合に集まった外交官らに対し、「日本は透明性の見地から、福島の状況についての情報を国際社会へ継続的に提供していく」と述べている。

出典:Reuters

 

WNA、原子力の利点を世界に知ってもらうための取り組み

世界原子力協会(WNA)の2019年大会冒頭では、国連や国際エネルギー機関(IEA)、そして世界エネルギー会議(WEC)といった組織がいずれも原子力のクリーンで信頼性のある電源としての利点や性質を世界に知ってもらうべく取り組みを進めていることが示された。WNAのアグネータ・ライジング事務局長はこのシンポジウムで次のように述べている:

エネルギーは人類の発展に不可欠であり、その世界需要は今後数十年で大幅に増加すると見込まれている。近代的で安価なエネルギーを得られるようにすることは、人々が貧困から脱却し、エネルギー自給と経済成長を進めるという意味で、全ての人にとって不可欠である。長年の積み重ねがある原子力はその問題に対する確実な答えだ。

現存する445基の原子炉は30ヵ国の電力システムにおいて、低炭素エネルギーの屋台骨となっている。これらは見落とされがちで忘れられがちだが、来る日も来る日も目立たないところで働き続けていて、大量のクリーン電力を作り続けている。この静かなる巨人を頼りに、我々は今日を生きている。

気候変動が取り沙汰されるようになるずっと前から、原子力は持続的なエネルギー転換を進める動力たり得ることを示してきた。原子力は大規模なクリーンエネルギーシステム実現のための加速装置である。これにより、より良い環境や安価な電力が得られるだけでなく、エネルギーセキュリティが強化され、気候変動の緩和も促進される。

 

本シンポジウムでの声明やその他の情報について、詳しくはこちらから。

出典:World Nuclear News

 

ユッカマウンテン、2020年度は予算を得られない可能性大

廃棄物処理サミットに出席したエネルギー専門家らの見解によると、ユッカマウンテンは2020年の選挙の影響で予算を得られない見通しが大きいとのことである。放射性廃棄物に焦点を当てたこのサミットは、ネバダ州ヘンダーソンのグリーンバレー・リゾート・ランチで開催されたもので、官民両セクターが参加した。サミットではエネルギー・コミュニティー連盟のセス・キルヒェンバーグ代表が、「政治的な合意形成がなされていないため、今年もユッカマウンテン関連の動きは全く進まないだろう」と述べた。さらにキルヒェンバーグ氏は、「人々の関心は大統領選挙にあるため、本当にユッカマウンテンの件が進展するとは誰も思っていないだろう」とも述べている。ジェイコブス・グループの北アメリカ原子力副部長のコリン・ジョーンズ氏は「本件に関するノイズは少しずつ大きくなっている。政治の立場からのノイズが大きくなるにつれて、実務者の立場からの声は少しずつ小さくなっていく」と述べている。

出典:The Las Vegas Sun

 

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