世界のエネルギーニュース総括:8月16日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

DOE、新たに国立原子炉イノベーションセンターを設立

米国エネルギー省(DOE)は今週、国立原子炉イノベーションセンター(NRIC)の立ち上げを発表した。その目的は、DOEの国立研究所のシステムを活用して先進的原子力技術開発を支援することにある。NRICは2018年に大統領署名を得て成立した原子力イノベーション能力法(NEICA)に基づいて設立される。DOEのリック・ペリー長官は、「NRICによって新型炉の実証や導入が可能となる。それは原子力の将来を決定付けるものとなるだろう。……国立研究所や大学と産業を結びつけることで、アメリカは先進的原子力技術のグローバルリーダーとしてのポジションを確立し、エネルギーの自立を強化することができる」と述べている。NRICに関するファクトシートを閲覧するにはこちらから。

出典:US Department of Energy

 

アメリカ、中国の原子力産業を禁輸措置対象リストに

米国エネルギー省(DOE)は今週火曜日、中国広核集団(CGN)を禁輸措置対象リスト(Entity List)に加えることを発表した。これは詰まるところ、アメリカ企業からCGNへの輸出禁止を意味する。商務省によると、CGNはアメリカの技術を軍事転用しており、今回の措置によりCGNがそういった技術に触れることを遮断するとしている。また、今回の措置ではCGNおよび、その子会社3社がリストに加えられることになる。CGNは中国最大手の原子力企業であり、今回の措置が中国の原子力拡大計画に影響を与える可能性もある。

出典:Nikkei Asian Review

 

カナダとアメリカの規制当局がSMRの安全規制で協力

アメリカとカナダ、両国の規制当局はこのほど協力覚書(MoC)を締結し、先進型原子炉や小型モジュール炉(SMR)の技術審査で協力することとなった。こういった内容のMoC締結は世界でも初となる。このMoCは8月15日にカナダ原子力安全委員会(CNSC)のルミナ・ベルシ委員長とアメリカの原子力規制委員会(NRC)のクリスティーン・スヴィニツキー委員長の間で交わされた。ベルシ氏は、「SMRや新型炉については世界中で急速に関心が高まっており、また開発も進展しつつある。……CNSCとNRCは主導的規制機関として、これら革新的技術の開発や導入が安全かつ効率的に進められるよう協力してきた。今回の覚書は、CNSCのこれまでの長きにわたるNRCとの協力を一層強化し、今後の我々の規制活動の効果と効率性を確立していくものとなる」と述べている。

スヴィニツキー氏は今回のMoCについて、「オープンで柔軟な考え方を重視する我々の姿勢を一層先へと進めるもの」であり、先進的原子力技術の安全性向上に向けて協力すると同時に規制の効率化も目指すという両組織の意思を強化するものだとしており、「先進的技術が急速に現れつつあるなか、規制機関も新たなイニシアティブや将来の技術と足並みを揃えて進んでいくことが求められている」と述べている。

出典:World Nuclear News

 

 

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