世界のエネルギーニュース総括:7月19日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

ニュースケール社トップ、最大の課題と政府支援の重要性について語る

アメリカではオレゴン州に本社を置くニュースケール社が、いち早く規制機関と新型炉についての協議を始めている。そのニュースケール社のトップがこのほどAxioニュースのインタビューに答え、同社の新型炉商用化に向けた取り組みの最新動向について語った。同社は主な技術審査を今年中に終えて、来年後半には政府の最終承認を取得し、新型炉の運転開始を2026年としたい意向である。インタビューのなかで同社の最高営業責任者(CCO)であるトーマス・マンディ氏は、ニュースケール社にとって最大の課題は政府支援を受けた中露企業との競争だと述べている。マンディ氏はまた、ニュースケール社に対する政府支援の重要性について、「我々のプログラムにとってのみならず、あらゆる(新型炉)技術にとって政府支援は重要だ。(政府からの)財政支援があれば、市場進出は大いに加速する。支援なしではそうはいかない」と述べている。

出典:AXIOS

 

米上院エネルギー委で原子力立法が前進

米国議会上院のエネルギー・天然資源委員会は7月16日、22件の法案審議を進展させた。そのうちの一つが、17名の議員によって提出された原子力リーダーシップ法(NELA)である。審議のなかで同委員会議長のリーサ・マーカウスキー議員は、「原子力の民生利用を最初に始めたのは我が国だが、この数十年でそのリーダーシップは大幅に損なわれている。クリーンかつ安全で、信頼性のある様々な先進的原子力技術の開発支援を通じて、そのリーダーシップを取り戻すことがNELAの狙いである」と述べている。今回、2019年に入って初めて、主要エネルギー関連法案のマークアップ(委員会における最終審議)が行われたが、マーカウスキー議員はこれが最後とは考えておらず、「エネルギー貯蔵などに関する法案に焦点を当てたマークアップの実施を考えている。おそらくは9月になるだろう」と述べている。

出典:U.S. Senate Committee on Energy and Natural Resources

 

カナダ原子力研究所、SMR導入プログラムの立ち上げを発表

カナダで最高の原子力研究機関である国立原子力研究所(CNL)はこのほど、カナダ原子力研究イニシアティブ(CNRI)の立ち上げを発表した。本プログラムはカナダにおける小型モジュール炉(SMR)の導入加速に向けた研究開発を支援するものである。CNLはこれから毎年、各組織からの提案募集を行う。募集するプロジェクトは重点分野リストに沿ったものとなっており、市場分析、燃料開発、炉物理モデリング、輸送、といった分野があげられている。本プログラムに採択された者はSMR技術の商用化支援として、最大限のリソース活用、技術情報の共有、CNLが保有する専門知識へのアクセス、といった恩恵を得られる。CNL所長兼CEOであるマーク・レジンスキー氏は、「CNLはこの数年間でSMR技術を大幅に進歩させてきたし、引き続きカナダにおける開発の進行をサポートしていく。CNRIはこの勢いを継続させるものになるだろう。……CNLはこの国のなかでも実に優れた研究施設や科学分野における対応力を有する。今回の新プログラムの被採択者はそういったリソースを梃子に、SMR開発にイノベーションを巻き起こすチャンスを得ることができる。SMRは今まさに求められている低炭素エネルギー技術だ」と述べている。

出典:Yahoo Finance

 

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