世界のエネルギーニュース総括:7月12日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

イギリスの気候変動対策目標達成に原子力は必要

イングランドおよびウェールズの電力ネットワークの保有者兼運用者であるナショナル・グリッドはこのほど新たなレポートを公開した。それによると、イギリスが新たに法的拘束力付きで設定した、2050年までにCO2排出量をネットゼロにするという目標を達成するためには、電力システムをゼロカーボン電源のみで運用し、かつ電力部門としては排出量をマイナスにする必要があるという。同レポートはネットゼロ排出を達成するための道筋を描いており、その目標を達成するには原子力が一層必要となることを示している。同レポートの作成には600名以上の専門家が関与しており、今後30年、あるいはそれ以上にわたる「エネルギーの未来に向けた、確かな道筋とシナリオ」を明確に描いたものとなっている。

出典:World Nuclear News

 

パデュー大学、電子制御のみによる原子炉を全米で初めて実現

パデュー大学の原子炉1番機(PUR-1)はこのほど、全米で初の電子機器・電子制御のみによる原子炉となった。現在アメリカにある原子力発電所は全てアナログ制御で運転されているが、同機はアメリカにおける原子力利用のターニングポイントとなり得る。設備が経年化するにつれて、こうしたアナログ機器の交換は高額になってくるため、今回PUR-1がデジタル運転に関する認可を新たに獲得したことを皮切りに、他の経年化炉もこれに追随する可能性がある。パデュー大学のエンジニアは、たとえハッキングや機器の故障があったとしても、「この大学の施設が危険な状態に陥るようなシナリオはあり得ない」と述べている。PUR-1に関して、さらなる情報はこちらから。

出典:Business Insider

 

既設炉の80年運転を目指すアメリカ

今週パリで開催された、原子力と水素に関する世界エネルギー機関(IEA)の会合にて、米国エネルギー省(DOE)のダン・ブルイエット副長官は、両者ともCO2排出を削減し、エネルギーセキュリティを強化するうえで決定的なエネルギーだと述べた。この席でブルイエット副長官はDOEの計画として、既設炉の運転期間延長および新技術開発の支援について語った。DOEは現在、既設炉の運転認可を80年に延長すべく、取り組みを続けている。

出典:The Washington Post

 

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