世界のエネルギーニュース総括:6月7日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

CO2排出削減を目指す日本

日本政府は金曜日、エネルギー白書を閣議決定した。このなかでは、再生可能エネルギーと原子力の促進によってCO2排出量を削減していく方針が示されている。この白書によると、日本の電力会社は2011年の福島事故の後、原子力の不足を補うために化石燃料に大きく依存しており、これを低炭素化することは「喫緊の課題」であるという。日本は再生可能エネルギーのさらなる普及を目指しており、発電量の22-24%という目標を設定しているほか、原子力もそれと同等の水準を維持するとしている。また、日本は2030年までに温室効果ガス排出量を2013年比で26%削減することも約束している。出典元の記事によると、2017年の日本の再生可能エネルギー比率は16%であったのに対し、原子力はわずか3%でしかなかった。他方で、石炭と天然ガスが74%を占めている。

出典:The Miami Herald

 

フォルクスワーゲン会長、ドイツは原子力を維持すべきとの考え

アンゲラ・メルケル首相の決定により、ドイツは2022年までに全ての原子力発電所を閉鎖することとしているが、これに関してフォルクスワーゲングループのハーバート・ディエス会長が自身の見解を表明した。ディエス氏によれば、「気候保護に本気で取り組むというのであれば、原子力はもっと長く使う必要がある」。また、ドイツは2038年に最後の石炭火力発電所を閉鎖する目標も立てているが、彼はこれについては「全くもって遅すぎる」としており、ドイツが「まず止めるべきは石炭で、原子力はその後だ」とも述べた。ドイツでは2011年には17基の原子炉が運転していたが、現在は7基にまで減っている。石炭および褐炭はドイツの電源構成の35%を占めており、同国の気候変動対策目標には程遠い状態が続いている。

出典:Bloomberg Opinion

 

NRC、サイバーセキュリティの専門家を失う恐れ

アメリカの原子力規制委員会(NRC)は何年かのうちに、サイバーセキュリティの専門家を喪失してしまうリスクに晒されており、この状況では、国内の原子力発電所のデジタル攻撃への耐性をチェックする能力が限られたものとなってしまう。出典元の記事によると、NRCのサイバーセキュリティ監察官の三分の一近くが2020年度までに定年退職の対象となる。この退職者の代わりとなる人材が十分に育成できない恐れがあるとして、NRCの監察総監(IG)が懸念を表明している。原子力発電所はインターネット上の脅威から狙われることが徐々に増えてきており、サイバーセキュリティの専門家が不足すれば、NRCは自らの役割を全うすることが困難となりかねない。監察総監室が最近発表した報告書では、「職員の採用数やそのスキルがサイバーセキュリティ関連業務に必要な水準に達しないようなことになれば、絶えず変化する危機に対応し、(原子力発電所の)サイバーセキュリティ上の問題を検知するNRCの能力には妥協を加える可能性がある」と述べている。IGはNRCに対して、スキル不足の解消および労働力管理に向けたプロセスの見直しを提言している。

出典:Nextgov

 

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