世界のエネルギーニュース総括:3月8日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

原子力の復帰が日本のLNG輸入量に影響

米国エネルギー情報局(EIA)のレポートによると、日本における原子力再稼働の影響は、今年のLNG輸入量に食い込んでくる可能性が非常に高いとのことである。2011年の福島事故で停止した原子炉のうち、昨年は5基が再稼働を迎えた。EIAの推計では、これらの再稼働炉によって、LNG輸入量は年間約5百万トン削減されるとしている。これは、一日あたりでは平均7億立方フィートに相当する。また、この削減量は日本の発電部門における天然ガス消費量の約10%に相当する。現在、日本では9基の原子炉が再稼働しており、出力は合計で8.7GWとなっている。日本の長期的なエネルギー政策では、原子力は2030年には総発電量の22%をまかなうとしているが、これを実現するためには、約30基が再稼働していることが必要となる。

出典:Power Engineering

 

米国DOE、原子力奨学金を発表

今週月曜日、アメリカのエネルギー省(DOE)はエネルギー利用に関係する原子力科学分野で学位取得を目指す大学学部生向けに、500万ドルの奨学金プログラムを発表した。原子力エネルギー局主席次官補であるエドワード・マクギニス氏は、「原子力を発展させ、わが国のエネルギー・環境事情や国家セキュリティに対応していくためには、優秀で多様な人材こそが鍵となる。……原子力産業が今日依然として抱えている課題に取り組んでいく、そのための力となるような将来のイノベーターを、政府は全力で支援する」と述べている。DOEのリック・ペリー長官も先週、原子力技術や石炭および天然ガスの炭素回収技術に関する先進的な研究に対して、政府による新たな出資プログラムを実施すべく検討を進めていると述べている。

出典:The Washington Examiner

 

関西電力、3基の再稼働に遅れ

関西電力では安全対策の厳格化のため、原子炉3基の再稼働を遅らせることとした。これは、高浜発電所1、2号機と美浜発電所3号機について、強化された安全基準への対応に予想以上の時間がかかる見通しであることから、今回その再稼働時期を遅らせる旨を発表したものである。共に設備容量780MW(ネット)の加圧水型軽水炉(PWR)である高浜1、2号機に関しては、格納建屋を補強しなければならない。同じく780MWのPWRである美浜3号機に関しては、耐震性能の向上が必要である。関西電力は、使用済燃料プールの補強および燃料集合体ラックの交換作業を実施中であるほか、炉内構造物の交換および原子炉格納容器の耐震性能向上作業も実施している。ワールド・ニュークリア・ニュースでは、日本で検査をクリアして再稼働した9基が列挙されている。その内訳は、九州電力の川内1、2号機および玄海3、4号機、四国電力の伊方3号機、関西電力の高浜3、4号機および大飯3、4号機である。これらのほか、16基が再稼働に向けた申請を行っている。

出典:World Nuclear News

 

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