世界のエネルギーニュース総括:3月22日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

トランプ政権、原発完成に向けて37億ドルの追加支援

エネルギー省のリック・ペリー長官は本日、ジョージア州東部で建設中のボーグル原子力発電所の2基を完成させるため、トランプ政権として37億ドルの融資保証を提供する方針であることを発表した。この発表の中でペリー長官は、原子力の拡大を「真の」グリーン・ニューディールと呼んでいる。グリーン・ニューディールとは、風力や太陽光発電を促進しようという議員らによって提唱された法案を指す言葉であった。現政権はスケジュールを超過し、当初の予定よりもコストがかさんでしまっているプロジェクトであっても、完成まで後押しすることを決定したとペリー長官は述べている。彼はまた、「本件を通じて、アメリカは原子力産業に再び注力するのだというメッセージを皆に送ることになる。……我々はもう一度、世界をリードする立場に戻るのだ」とも述べている。オバマ大統領は彼の任期中、ボーグル発電所に対する最初の融資保証を承認した。しかし、主契約者であるウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーが破産申請を出してから、本プロジェクトは躓きを重ねている。パートナーであるジョージア・パワー社は、本プロジェクトを白紙撤回してしまうよりも、最後まで完成させる方が、ずっと理に適っていると主張している。2基の原子炉のうち、先行している方は2020年には核燃料を装荷できるものと期待されている。

出典:The New York Times

 

中国、初の浮体式原子力発電所建設へ

中国核工業集団(CNNC)のある職員によると、中国は今年にも同国初の浮体式原子力発電所の建設に着手する予定であるということが、中国の新聞で報じられている。別の職員も新華社通信に対して、技術的な問題はクリアしたと述べている。中国はこの浮体式原子力発電所を、南シナ海の人工島への電力供給に用いようとしている可能性が非常に濃厚である。この人工島は、中国がこの地域で覇権を取るべく建設したものだとされる。中国の報道番組であるQilu Evening Newsは昨年11月、浮体式原子力発電所の初号炉建設費は最大で21億ドルと推計され、2021年までに完成するだろうと報じている。観測筋の推計によると、中国は人工島への電力供給のため、南シナ海に20基もの浮体式原子力発電所を投入するとのことである。この地域は中国、ベトナム、フィリピン、マレーシア、そして台湾が領有権を主張しており、係争中となっている。

出典:Asia Times

 

アメリカとルーマニア、小型モジュール炉開発で協力へ

ルーマニアの国営原子力発電事業者(SNN SA)と、アメリカの小型モジュール炉(SMR)開発企業であるニュースケール・パワー社は、ルーマニアにおけるSMRの活用を模索していく方向で合意した。両社が締結した覚書には、ビジネス関連情報や、ニュースケール社の原子力技術に関する情報を交換していくといった内容が含まれている。最終的な目標は、ニュースケール社のSMRをルーマニアで開発、認証、建設することである。米国エネルギー省(DOE)のリック・ペリー長官は本件について、「DOEは今回の合意を、ルーマニアにおけるSMRの活用可能性を評価するうえで重要なものと考えており、これを指示する。……DOEはSMRのほか、多くの革新的な発電技術を支援すべく取り組んできた。我々は将来の可能性を追い求めて、原子力技術の最先端を進んでいる」と述べた。ニュースケール社はカナダやヨルダンとも、SMR開発に関するMOUを締結している。

出典:World Nuclear News

 

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