世界のエネルギーニュース総括:1月11日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

DOE、次世代原子炉用の新型燃料への出資を発表

今週月曜日、アメリカのエネルギー省(DOE)は高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)製造の実証事業費として、セントラス・エナジー社に1億1,500万ドルを拠出する計画であることを発表した。HALEUは次世代型原子炉用の燃料である。HALEU実証プロジェクトには、主に二つの目的があり、一つ目は「2020年10月までにウラン235濃度を19.75%まで濃縮するための16段カスケード装置を導入する」こと、二つ目は「既存のアメリカ由来の濃縮技術によるHALEU製造能力を実証することである。これにより、DOEには『少量の』HALEUが供給され、それは研究開発『および、その他に計画されたミッション』に使用される」。資金提供は2019年1月から2020年12月まで行われる予定だが、1年間延長される可能性もある。ダン・ブルイエット副長官はこのプロジェクトについて、「我が国の未来にとっても、エネルギー安全保障にとっても、重大な問題だ。……新型炉の技術開発を進める企業はたくさんあるが、燃料がなければ当然彼らの取り組みは躓くことになる」と述べている。

出典:The Wall Street Journal, World Nuclear News

 

ペンシルバニア州知事、温室効果ガス排出削減へ

ペンシルバニア州のトム・ウルフ知事は今週火曜日、州知事命令に署名し、温室効果ガス排出削減目標を決定した。また、彼は自分の管理下にある組織に対して、エネルギー消費量削減に向けた道筋を提案している。「この脅威は今現在、我々の前に立ちはだかっている。決して抽象的な問題ではない。……2018年は洪水を伴う、記録的な降水量であった。このせいで農場も家も被害を受けた。これは我々一人ひとりの毎日の生活に関わる問題だ」と彼は述べる。彼は今回、2025年までに州内の温室効果ガス排出量を26%削減し、2050年までには80%削減するといった目標を立てている。これらのパーセンテージは同州の2005年の排出量と比較した値とされている。新型炉開発を進めていくうえでも、既設炉を信頼性のあるクリーンなベースロード電源として維持していくうえでも、今回の動きはペンシルバニア州における原子力産業にとって追い風になると期待される。

出典:Pittsburgh Post-Gazette

 

ウォール・ストリート・ジャーナルに原子力を支持する記事

ウォール・ストリート・ジャーナルに本日掲載された、ジョシュア・S・ゴールドスタインとスタファン・A・クヴィストによるエッセイでは、地球を救えるのは原子力だけだと書かれている。この記事で筆者両氏は世界のエネルギーの80%以上は化石燃料由来であり、その量は後進国のエネルギー利用量が増えるにしたがってさらに増えていくと、誰もが予想していることを指摘している。太陽光や風力ではその需要増に追いつくことはできないし、ビル・ゲイツ氏によると「我々のエネルギーを全て再生可能エネルギーにできるほどの蓄電技術は存在しない」。このエッセイで筆者らは、「世界が求めているのはカーボンフリーの電力である。それはきわめて急速に高いレベルまで起動でき、信頼性のある電力を24時間、気象状況に関係なく供給できるものでなければならない。しかも、これらの条件を、発電設備の総面積を膨らませることなく満たす必要がある。原子力はこれら全ての要求に応えることができる」と綴っている。

出典:The Wall Street Journal

 

 

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