世界のエネルギーニュース総括:1月25日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

米国原子力規制委員会、安全要求の削減を承認

アメリカの原子力規制委員会(NRC)では共和党委員らによって、米国内の原子炉に対して適用される新たな規則が承認された。これにより、原子力発電所の安全要求は引き下げられることとなる。元の安全規則では、アメリカの原子力発電所は最新の科学的知見に基づき、地震や洪水に対する追加的な安全対策を実施することが求められていた。5名の委員による投票結果は3対2に分かれ、2名の民主党委員は少数派となった。投票結果が政党別に分かれてしまったのは珍しいケースである。NRCのクリスティーン・スヴィニツキー委員長は、2011年の福島事故以降のNRCの取り組みによって、「全てのアメリカの原子力発電所は確実に安全性が向上している」と延べ、それゆえにそのような追加的安全対策を規則に含める必要はないとした。

出典:Reuters

 

日本の経産相、海外での原子力開発を有望視

スイスのダボスで今週開催された世界経済フォーラムにて、日本の世耕弘成経済産業大臣は、日本は依然として原子力技術および発電所建設の海外市場を有望視していると述べた。同氏はまた、原子力施設の設計や建設ができる企業の数が縮小しているなか、日本はこの複雑な分野においてトップクラスの専門性を保有している、との見解を示している。そして、彼は同フォーラムにて報道陣に対し、日本企業が海外での原子力施設建設を手掛けることを、政府として奨励・支援するとも述べた。

出典:Electric Light & Power Executive Digest

 

米国、DOEはHALEU燃料製造へ、DODは可搬型炉研究へ

1月17日に発表された環境影響評価において、米国エネルギー省(DOE)がアイダホ国立研究所(INL)で保管している高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を、同研究所のマテリアル・燃料複合施設やアイダホ原子力技術エンジニアリングセンター(INTEC)での燃料製造に使用したとしても、環境に重大な影響は発生しないとの最終的な結論が示された。この燃料は、米国企業の新型炉開発導入を支援する目的で使用するとされる。DOEのHALEUは、1964年から1994年にかけて運転されていた第二増殖実験炉(EBR-II)の使用済燃料から製造されたものである。DOEは2000年以降、使用済燃料の精錬や希釈を行い、10トンのHALEUを保有している。DOEのスポークスマンは、「今回、環境影響評価をクリアしたHALEUの量には限りがあり、特定の炉型の新型炉にしか与えられないが、本件はHALEUを用いた国内原子力産業支援の可能性を高めるための、DOEの取り組みの一環だ」と述べている。

また、アメリカの国防総省(DOD)は、早急な対応が必要な状況下で局地的な電力需要を満たせるような、小型可搬炉の設計コンセプトを決定するため、情報依頼書(RFI)を公開した。これによると、「軍事行動が今まで以上にエネルギー集約的になっている今、ゲームチェンジャーとなるような技術を模索することは、[DODにとって]最重要事項である。安全で信頼性が高く、ほぼ無限に利用できる原子力は、その一つとなる。……小型可搬炉は生命や財産を守るために使えるほか、戦場の兵士たちにとっては一層の柔軟性と機能性のある主要電源にもなり得ることから、DODの戦略全般にわたるゲームチェンジャーとなる可能性を秘めている」とのことである。関係機関はこのRFIに対して、2月8日までに回答するよう要求されている。

出典:World Nuclear News

 

 

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