世界のエネルギーニュース総括:1月18日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

日立のウィルファ・ニューウィッド計画は遅延するが、撤退ではない

日立のウィルファ・ニューウィッド原子力建設プロジェクトは遅延しているが、完全に停止したわけではない。日立のスポークスマンは今週、BBCに対してそう語った。また、ウェールズ担当大臣のアルン・カーンズ氏も、プラント建設が「数年」遅れるとしても、プロジェクト自体は遂行されることを確信していると述べた。日立のレオン・フレックスマン広報部部長が、本プロジェクトは1日当たり100万ポンドの費用がかかっていると述べているように、資金調達こそが現在の課題である。彼は続けて、次のように述べている:「日立が建設期間全てにわたる資金調達を行うとは一度も言っていない。……今回の決定はプロジェクトの中止ではなく、一時停止である。適切な事業条件が整い、ファイナンス組成が完了すれば、プロジェクトは再開される。」

「ウィルファ・ニューウィッドは、ヨーロッパ中で最も原子力発電所の新規建設に適したサイトだ。……ただし、プロジェクトの進行については現状のままという訳にはいかず、現実的に考える必要がある。」

「プロジェクトの延期に至った理由であるが、原子力発電所の建設に係る経済的負担を全て引き受けるというのは、民間企業にとって困難で過大な要求だ。……政府の参画は必要だし、建設をどのように進めるのかという契約条件も……非常に複雑な問題だ。」

「責任ある民間事業者としては、このままでは何千年もかかりそうな案件を、そのまま延々と続けることはできない。」

ビジネス・エネルギー・産業戦略省のグレッグ・クラーク氏の発表によれば、イギリス政府はウィルファ計画の株式の三分の一を取得することを検討しており、本プロジェクトへの注力を維持する姿勢であることがうかがえる。

出典:BBC

 

米政府一部閉鎖中も、規制当局は職務を続行

米国政府の一部閉鎖を受けて、原子力発電所の検査やメンテナンスが放置されているのではないかと、安全性に対する懸念が一部の市民の間で広がっている。しかし、原子力規制委員会(NRC)の地域III担当オフィス(イリノイ州ライル)のスポークスマンはそういった不安を静め、「NRCは完全な予算を確保している」、そして「通常通りに業務を行っている」と述べた。NRCは2019年度の政府予算によって運営されており、「通常業務によって発生する、職員の給与などの出費に充てる資金は手元にある。したがって、現在オハイオ州では7,200名の州職員が休職もしくは無賃労働を強いられているとされているが、NRC職員はそのなかには含まれていない」。なお、全米では800,000名近くの職員が今回の政府閉鎖の影響を受けているとされる。

出典:Energy News Network

 

核廃棄物問題の解決に取り組む企業

カリフォルニア州に本社を置くDeep Isolation社は核廃棄物キャニスターの模型を地下数百メートルに設置した後、これを引き揚げる実証試験に成功した。原子力発電所から出た廃棄物を地殻の深くに埋めることについては、長い間コンセプトとしては存在してきたが、実行はされずにいた。しかしながら、「2016年、核廃棄物用試掘孔のフィージビリティ・スタディの一環として、ノースダコタ州の結晶基盤岩にドリルで16,000フィートの試掘孔を掘削するプロジェクトにバテル記念研究所率いるチームが選定された。また、同じ年には国際原子力機関(IAEA)が少量の放射性廃棄物を用いて試掘孔での処分を行い、『概念実証』試験が完了したと発表している。」

Deep Isolation社の最高技術責任者であるリチャード・ミュラー氏は、同社のキャニスターがアメリカにおける核廃棄物問題を解決へと進められるとしている。彼によると、「現在、アメリカには80,000トンの高レベル放射性廃棄物を抱えている。これに対しては何らかの手を打たなければならない。そして、この問題について研究する主な科学者集団はいずれも、地中深くへの処分が現在および将来の世代にとって最も安全な方策だと結論付けている。……ドリルによるボーリングの場合、岩石への対処も少なく済み、より深くまで掘り進むことができる。これは(現在検討されている)鉱山型地層処分に比べて、安全かつ安価な方法である」。

出典:World Nuclear News

 

 

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