世界のエネルギーニュース総括:9月21日


Forum on Energyの週刊ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギーに関する話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜に公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

米国議会で2019年度予算が承認、原子力研究開発費は増加

米国議会は先週、2019年度のエネルギー・水歳出法案を承認した。本法案はエネルギー省(DOE)による原子力の研究開発や導入に係るプログラムに、1兆3,300億ドルの資金を提供するものとなっている。この金額は2018年度よりも1億2,100万ドルの増額である。特に、「本法案ではDOEの新型炉コンセプトの研究開発プログラムへの出資として3億2,350万ドルが含まれており、前年度比8,650万ドルの増額となっている」ことは特筆に価する。原子力エネルギー協会(NEI)の国政担当副会長であるビバリー・マーシャル氏は本法案について、「出資額を底上げすることで多くの企業が研究開発に重きを置くようになるほか、新たなブレイクスルーを起こすための道を切り開くものだ。……さらに、本法案は原子力規制委員会(NRC)の報酬や予算、そして職員数の合理化に焦点を当てており、議会がNRCの監督を適切に行っていることを示すものでもある」と述べている。

出典:NEI

 

米デューク・エナジー社、ハリケーンの発生に伴う原子力発電所の非常事態宣言を解除

ハリケーン「フローレンス」進路上に6基の原子力発電所を有するデューク・エナジー社は今週、原子力規制委員会(NRC)に対して、非常事態宣言の解除を申し入れた。同社は先週土曜日、ブランズウィック発電所が水位の上昇によって運転を停止し、職員も同発電所に自動車で立ち入れなくなったことから非常事態宣言を発令していた。この嵐の間、同社の300名近くの職員は発電所で寝泊りをすることとなった。洪水のため自動車での行き来ができない状況は続いているが、同社はボートによる輸送で職員をブランズウィック発電所から帰還させている。

出典:The News and Observer

 

中国初のAP1000原子炉が稼働開始、ブルームバーグがピックアップ

ブルームバーグは中国のAP1000原子炉の1基に関する記事を公表し、その商用運転開始が間近であることを伝えた。中国の三門1号機は168時間の試験運転を完了し、今週にも商用運転を開始できるものと見られている。香港に拠点を置く中信建投国際投資銀行のアナリストである姚雪(Snowy Yao)氏はAP1000の運転開始について、「中国の原子力産業にとって歴史的な出来事だ。……中国は今や、世界の民生用原子力産業のリーダーの一角だといって差し支えないだろう」と述べている。

出典:Bloomberg

 

エネルギー担当上院議員、原子力に関する見解を表明

米国議会上院のエネルギー・水委員会委員長であるリーサ・マーカウスキー議員(アラスカ州選出、共和党)は『ワシントン・エグザミナー』誌に「先進型原子炉に関する見解」と題した論説を発表した。マーカウスキー上院議員は、原子力をクリーンで信頼性のある主要なエネルギー源として支持する姿勢を表明したうえで、アメリカは世界の原子力ベンダーとしてロシア、中国、そして韓国に追い抜かれてしまったという事実を強調した。アメリカの「原子力分野でのリーダーシップが傾くにつれて、安全保障や核不拡散に係る決定に対する影響力も失われつつある。今我が国に取って代わろうとしている国々は、我が国と必ずしも価値観を共有しない国であり、世界の安全保障体制をリスクにさらす恐れのある国である」と彼女は述べる。そして彼女は、今こそアメリカは他国に先んじて、次世代の原子力技術を開発する必要があると考えている。

出典:The Washington Examiner

 

 

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