米国、20年ぶりに原子力発電所の営業運転を開始


米国原子力産業界にとり重要な一週間となった。

ジョージア・パワーの水曜日の発表によると、ボーグル原子力発電所3、4号機の建設に関わる6,000人近い建設作業員が、2014年12月以来、2,500万安全労働時間を超える記録を打ち立てたとのことである。この数字が示すのは、約2年間、サイト内で単一の無休業災害が発生しなかったということであり、建設プロジェクトの中でも目覚ましい業績である。産業界の安全規制が強化される中、この業績はプロジェクトを順調に進めて行くための幸先の良いスタートとなった。

ボーグル発電所における目覚ましい進展を示すため、ジョージア・パワーは9月にYouTube上に6年間にわたる建設の進展を2分間にまとめたビデオを掲載した。

しかし、ジョージア・パワーだけが米国原子力業界で重要な発表を行った事業者ではない。同じく今週水曜日に、テネシー渓谷開発公社(TVA)は、待望のワッツバー2号機の営業運転開始を発表した。このプロジェクトは1973年に開始され、営業運転開始にこぎつけるまでに実に43年に歳月を要した。

 

ワッツバー1号機は、建設計画に遅延が生じたものの1996年に営業運転を開始し、現在までに米国で営業運転を開始した最新の原子炉である。水曜日に行われた発表により、ワッツバー2号機は20年ぶりに営業運転を開始する最初の原子炉となった。プロジェクトを開始した当時から現在までの間に、米国の原子力産業界は激動の時代を経験してきた。まず、スリーマイル島事故により政治的な影響を受けた。その後のブッシュ政権時代には「原子力ルネッサンス」が叫ばれ、原子力回帰へ向かったものの、福島事故によって原子力への支持は低下した。数十年にわたる計画遅延と当初予算からの大幅な予算増額があったものの、TVAは最終的にこのプロジェクトを推し進め営業運転開始までこぎつけることができた。しかし、TVAは、プロジェクト実現の裏には予算の改定があったと述べた

最近では8月に発生した変圧器火災による計画外停止の課題を克服し、ワッツバーは9月末には100%定格出力を達成、今週の営業運転開始に向けて前進した。営業運転開始にこぎつけるまで険しい道のりではあったが、米国の原子力産業界と原子力の将来にとっては重要な業績である。