科学に対する理解が、原子力に関する考えをどのように変えられるか


これから何週間かに渡って、Forum on Energyは第7回日米円卓会議の内容について取り上げていきます。同シリーズの他投稿もご参照ください。

 

earthlightギネス・クレイブンス氏は、反原発から原子力活用推進に考えを変えた著名な政治活動家である。 自著『世界を救う力』を書き上げる過程で得た原子力に対する深い理解が、自身の考えを変えた理由になった。

日米円卓会議での講演で、クレイブンス氏はかつて自身の持っていた強い反原発思想が科学的根拠に基づかないものであったと述べている。一般に多くみられる反原発思想が、その帰結として電化率やCO2を排出する燃料への依存引き下げを目指すなら、人々の生活に与える影響は深刻であるといえる。一例として、完全に電化された生活環境では、人の平均寿命は約43年から約80年の2倍となる。電化によってワクチンのより良い冷凍保存ができ、女性や子どもを家事から解放し教育機会を保障でき、より強い経済、場合によってはよりクリーンな大気と水が確保できるためである。

原子力への恐怖は本質的には見えない死への恐怖であるが、あらゆる電源の中で最も死亡者数が少ないのも事実である。発電が引き起こしうる死亡者数を平均すると、原子力発電では1時間に1兆ワット分発電する場合0.04人が死亡する計算になる。1人の死亡者も許されない一方、同じ基準で計算した時、天然ガス(4人)や石炭(1,780人)との比較差は明らかである。さらに、クレイブンス氏は、かつて自身が信じていたような原子炉の自然爆発という事態は起こり得ないと認識している。低レベルの放射線被爆は有害ではないし、実際にはどこにでも存在するものである。実際に、バナナを食べるほうが原子炉の隣に立っているよりも放射線吸収量は多いのだ。

多面的に原子力について学んだ結果、クレイブンス氏は今こそ原子力発電の停止を求めて闘うのではなく、原子力発電と協調すべき時であると結論付けた。

>>クレイブンス氏のプレゼンテーションは以下をご覧ください。

The Power to Save the World―世界を救う力