原子力にまつわる5つの神話を解き明かす


iStock_000003470513SmallHappy Nuclear Science Week! Nuclear Science Weekを祝って、Forum on Energyでは新たなシリーズ、Nuclear Mythbustersの連載を始めます。まずは典型的な原子力に関するMyth(神話)から始めましょう。

Nuclear Connectのウェブサイトもご参照ください。

神話 1―原子力は危険である。

真実:原子力は他の利用可能なエネルギーと同様、あるいはより安全である。米国では、商業原子力発電所の50年にわたる歴史の中で、誰一人怪我をしたり死んだりしていない。実際、最近の研究では、オフィスで働くよりも原子力発電所の中で働く方が安全であるということが示されている。また、原子炉が核兵器のように爆発することは不可能である。核兵器はとても特殊な物質をとても特殊な形状で含んでおり、原子炉にはそのような物質がそのような形状で存在していない。

出典Nuclear Energy Institute

神話 2―チェルノブイリ、スリーマイル島、福島第一の事故によって数千人ががんになり、これからもその状況が続く。

真実:3つの主要な原子力発電所事故―チェルノブイリ、スリーマイル島、福島第一―は、今日に至るまで50名以上の死者を出したが、すべてチェルノブイリ事故によるものだ。正確な死者の数は誰にも分からない一方で、チェルノブイリ・フォーラムは放射線被ばくの合併症により追加的に4,000名が亡くなるだろうと予測している。高い放射線量を受けたと知られている人々におけるがん発生率の増加は、大気汚染や喫煙といった他のがんの要因のせいで、少なすぎて計測できないほどである。さらに、チェルノブイリのような事故は、同様の炉型が一度も建設されたり運転されていないため、旧ソ連圏の外では発生しない。

出典IAEAANSScience Magazine

神話 3―放射性廃棄物に関する解決策はない。

真実:過去50年間、すべての原子力発電所で発生したすべての使用済み燃料は、サッカー場の深さ10ヤード分に満たず、この「廃棄物」の96%は再利用できる。使用済み燃料は、現在安全に貯蔵されている。米国科学アカデミーや各国の同様の科学諮問パネルは、最終処分のための好ましい安全な方法として、廃棄物の地層処分を支持している。さらに、使用済み燃料は新燃料や副産物をつくるために再利用できる。このプロセスから出る廃棄物のほとんどは、貯蔵期間が300年以下となる。最終的に、1%以下が10,000年の間、放射性を帯びた状態になる。これは、自然界で発見されるものよりも放射性レベルが低く、簡単に遮断できるため人類や野生生物を保護できる。

出典: Krane, K.S., 1988. “Introductory Nuclear Physics.” John Wiley and Sons;  Nuclear Energy Agency, OECD report, 1999. “Progress Towards Geologic Disposal of Radioactive Waste: Where do We Stand?”

神話 4―原子力は環境を汚染する。

真実:原子炉は運転時に温室効果ガスを排出しない。原子炉が稼働を停止するまでの間、原子炉は風力や太陽光といった再生可能エネルギーに相当する程度しか二酸化炭素を排出しない。原子力は、他のほとんどのエネルギーよりも土地の利用が少ない。

出典: Meier, P.J., 2002. Life-Cycle Assessment of Electricity Generation Systems and Applications for Climate Change Policy Analysis.

神話 5―福島の放射線によって海洋生物が死んでいる。

自然発生的な放射線の方が、福島の発電所から漏洩した放射線よりもさらに高い。米国人が日常の歯科治療の際に浴びている放射線量に比べたらこの放射線量はほんの一部であり、心配の種ではない。

出典Woods Hole Oceanographic Institution