世界のエネルギーニュース総括:7月5日


Newsroundup42-471x315Forum on Energyの週間ニュース総括では、ウェブ上からピックアップした世界のエネルギー事情の話題について取り上げています。ニュース総括は毎週木曜の朝Forum on Energyで公開され、Twitterアカウント@forumonenergyからも閲覧可能です。

マクファーレン氏が原子力規制委員会委員長に任命される
米国連邦議会上院は今週、アリソン・マクファーレン氏を原子力規制委員会(NRC)委員長に全会一致で承認した。2012年7月にグレゴリー・ヤツコ氏が辞任して以降、マクファーレン氏はNRCの臨時委員長を務めていた。地質学者で環境科学の教授である彼女は、正式に委員会を引き継ぐ。現在委員会は、使用済み燃料の貯蔵方法や、福島事故を受けた新たな安全基準の策定、数多くの原子力発電所の閉鎖やライセンス更新の監視について、最適な方法を検討している最中である。マクファーレン氏は、サンオノフレ原子力発電所における設備欠陥に関する委員会での取り扱いをめぐって、批判に直面している。
出典Bloomberg

東京電力が2基の原子炉再稼動を求める
原子力発電所の再稼動への懸念は2011年3月の地震と津波の後、拡大している。福島第一原子力発電所の運転者である東京電力は、規制委員会へ別のサイトの2基の原子炉再稼動を申請する予定だ。2基の原子炉は柏崎刈羽原子力発電所の原子炉で、同発電所は世界最大規模の原子力発電所であり、2011年の地震で損傷をしていない。東京電力社長の廣瀬直己氏は、「柏崎刈羽では、我々はできるすべての安全対策を実施した。」と述べた。原子力専門家の中には、東京電力の申請にうんざりしている人もあり、東京電力の最大の関心事である福島の除染は現在まだ途中であることを指摘している。その証拠として、福島第一原子力発電所から先週汚染水が冷却タンクから漏洩したことや、廃棄物堆積の中で小火騒ぎが起きたことを挙げている。その結果として、東京電力は月曜日、7つのすべての地下タンクからの汚染水のくみ出しを完了した。
出典House of JapanBloombergThe New York Times

IAEA閣僚会議のため世界の原子力関係者がロシアに集まる
98カ国の当局者が、ロシアのサンクトペテルブルグで先週開催された、21世紀の原子力エネルギーに関するIAEA閣僚会議に出席した。経済協力機構原子力機関の協力の下開催された会合では、原子力エネルギーの将来展望について上向きの評価が示された。天野之弥IAEA事務局長は開会挨拶で、1985年以降、1カ国(アラブ首長国連邦)しか新たな原子力発電国が誕生していないのと比較して、今後数年間には、5カ国(バングラデシュ、ヨルダン、ナイジェリア、トルコ、ベトナム)以上が原子力発電国の仲間入りをするだろうと指摘した。天野事務局長は、原子力産業は福島事故から教訓を学び、今後30年間で最大で90の原子力発電所の建設を望んでいると強調した。
出典The HinduRTT News

低い電力価格と高い補修コストが原子力発電所を閉鎖に追い込む
米国では過去9ヶ月で、3つの発電所の4基の原子炉が閉鎖したり、稼動している施設の数を100まで低下させたりしている。それぞれの発電所や閉鎖をめぐる環境を調べると、2つの要因が見えてくる。維持、補修コストをめぐる懸念と、収益性の低下である。短期的には、これらの発電所の発電がないことによる混乱は、今年の原子力発電量が3%低下することである。およそ3,600MWの発電能力が失われることは、政策決定者、産業界、市民にとって最大の懸念である。そのためには、米国内の様々な場所での5基の新設計画が、5,600MWの電力を電力網にもたらすことで、喪失分を相殺することになる。
出典U.S. Energy Information Administration

NuScale PowerEnergy NorthwestJoin ForceDOESMRの申請を提出
NuScale Powerは7月3日、小型モジュラー炉(SMR)向け第二回目の資金提供公募(FOA)への申請を米国エネルギー省へ提出した。NuScaleはEnergy Northwest(10の公営、民営の北西部の電力会社を含むワーキンググループ)と組んでいる。Energy Northwest CEOのマーク・レデマン氏がDOEへ強く検討することを求めているNuScaleの申請では、2025年までに商業運転を開始できるように、米国原子力規制委員会(NRC)の認証を受領する計画の詳細が記されている。DOEの最初の資金提供公募決定は2012年秋に下されて以降、NuScaleは電源不要の冷却メカニズムの開発を含んだいくつかの重要なマイルストーンに到達した。実証された軽水炉技術を望井で、NuScale Power Moduleは自然循環で冷却し、完全に自給式で、安全性を最大限高めるため地下に設置する。NuScaleの設計は、工場で製造されたモジュール(格納容器含め)で、トラックや鉄道で完全に輸送可能であり、到着したときに“プラグ・アンド・プレイ”が可能である。
出典TMCnetPower Engineering

エネルギー効率のよいカリフォルニア州住民は電力を引き続き利用
西海岸の厳しい熱波の間、茹だるような暑さに悩まされている北カリフォルニアの市民は、カリフォルニア独立系統運用者(ISO)から、カリフォルニアの大部分の電力網とネバダの一部で、今週末と翌週に節電を要請された。コミュニケーションと技術の改善のおかげで、カリフォルニアISOの節電への要請によって状況は安定している。「これまで彼らは電力網に送電線を追加してきた。」と電力研究所の主席プロジェクトマネージャーであるジェフ・ラーク氏は電話でのインタビューで答えた。「電力網で何か起きているかに関する情報を提供する技術と同様に、だ。これらの機器は、電力会社が過去に持っていなかったタイプの新たな情報を提供している。」先月のサンオノフレ原子力発電所の閉鎖や、今週末の予期せぬディアブロキャニオン原子力発電所の停止にも関わらず、地域での停電は発生していない。ディアブロキャニオン原子力発電所は、サンオノフレ発電所が閉鎖してから、カリフォルニアで唯一の原子力発電所となっている。
出典The Christian Science MonitorReuters