首相、原発再稼働の支援を強く要請


記者会見に臨む野田首相、停止中の原子炉再稼働を要請

記者会見に臨む野田首相、停止中の原子炉再稼働を要請

6月8日金曜日、野田佳彦首相は、関西電力所有の稼働停止中の原発2基、大飯3号機と大飯4号機の稼働に向けて支援するように公に要請した。夏が近づき、エネルギー需要が増大するものと思われる。福島事故以来、日本の原子力発電所はすべて操業停止状態にあるため、国の電力供給量は30%以上減少している。

大飯原発は、必要とされている安全性テストに合格したのち、ストレステストを見直して原子炉の立ち入り検査を実施した原子力安全保安院および国際原子力機関主導のチームにより安全であると判断された。

ジャパンタイムズは、6月9日の記者会見で野田首相が、「日本のエネルギー需要を満たし、長期的な経済的持続性を保つには、福井県の原発再稼働がきわめて重要である。(原子力発電を)やめるか、原子炉の再稼動を回避し続ければ、日本の経済は停滞してしまう」と述べたと報じている。

さらに、野田首相は「原発が再稼働されないと、日本の生活水準を維持することができない」とも述べている。ニューヨークタイムズも、野田首相は「わが国は、政治的に不安定な中東の石油や天然ガスに大きく依存しているため、国の安全保障が問題となっている。原子力発電により、安価で安定した電力を供給できる」と発言したと報じている。

再稼働を指示する政府の決定が今週に発せられる予定であったが、決定は行われず、野田首相は別の支援要請を行った。

福井県の自治体の過半数が「原発は安全性の強化に関する要件を満たしており、再稼働すべきであると考えている」と述べている。しかし、自治体のなかには、さらに深いところまで徹底的に調査する必要があり、再稼働する利点があるかどうかを判断する前に新たな原子力規制委員会を設置する必要があると考えている慎重派もいる。

福井県知事は、安全性の問題に関してはこれまでどおり懸念を示している。西川知事は、緊急時に発電所作業員が的確な判断をする能力があるかどうかについて、専門家委員会との公聴会を開き、議員の見解を聞くとともに、再稼働に合意する前に施設の検査を指示する予定であると述べている。しかし、大飯町の時岡忍町長は「再稼働を喜んで受け入れたい。西川知事の基本的考えは、稼働をさらに遅らせ、追加の検査を行うためのものであることを知って欲しい」と述べた。嘉田由紀子滋賀県知事は「政府はできるだけ早く稼働の指示を出すべきである」と発言している。再稼働の前提条件は、電力需要がピークを迎えた場合のみにかぎられている。経済界も含め多くの人々が電力不足を心配している。

政府は「全体の合意を得る必要はないが、再稼働を指示する前に全自治体の承認を得たい」と述べた。