世界のエネルギーニュース総括:2月17日


今週の世界のエネルギーニュース総括では、AOL Energy、Christian Science Monitor、The Japan Times、World Nuclear NewsおよびBloombergなどのさまざまな情報源から得られた記事や情報を取り上げています。今回のトップ記事は、「米国原子力規制委員会、1978年以降初めての原子炉を認可」、「日本の原子炉、一連のストレステストに合格」、「日本当局、福島での安全上および防護上の不備について謝罪」、「エネルギー省、原子力エネルギープログラムに対するコミットメントを維持」および「日本、リトアニアなどの諸国に対して原子力エネルギー開発を支援」です。Forum on Energyの週1回のニュース総括では、ウェブからピックアップした世界のエネルギー関連記事をいくつかまとめ、毎週木曜日朝に、forumonenergy.comで公開しており、Twitterの@forumonenergyからも閲覧可能です。

米国原子力規制委員会、1978年以降初めての原子炉を認可

原子力規制委員会(NRC)は今週、南東部の最大手電力卸業者Southern Companyに対して、ジョージア州オーガスタ南部のボーグル原発に、Westinghouse-東芝が開発したAP1000原子炉2基を建設する計画を認可した。これは、1979年に米国NRCが建設を新規に許可して以来、初めてのことである。これらの原発は、業界独自の規制機関であるNRCが定めた基準に準じて建設、運転されることになっている。米国は、地球に優しくクリーンなエネルギー源を供給することによって、国の電力需要量が増大するという期待を膨らませ、それに応えるための重要な段階を踏んでいる。このような次世代の原子炉は、ジョージア州の約160万の事業所や家庭に電力を供給し、居住者の毎月の公共料金を平均20ドル節約することができる。原子力エネルギーが拡大すれば、国の経済発展が高まり、アメリカ人に多数の雇用を創出することによって、雇用成長に拍車がかかることになると考えられる。エネルギー省長官のスティーブン・チュー氏は昨日、ボーグル原発の視察を行った。チュー長官は、原発の拡大に向けた財政計画に取り組み、原子力エネルギーとその機能の重要性を強調した。

日本の原子炉、一連のストレステストに合格

日本は今後数ヵ月のうちに、稼働が停止していた原子炉2基を再稼働させる予定である。福井県西部にある2基の大飯原子炉が、一連の「ストレステスト」に合格したのちに、この決定が下された。原発は、定期的に行われる年1回の保全と燃料補給のために稼働を停止させており、政府が再開の許可を出すまで、稼働が停止した状態となっている。検査のペースと方法に不備があると主張する日本の原子力安全機関の専門家の反対を抑えることができれば、原子炉は再稼動されることになっている。

日本当局、福島での安全上および防護上の不備について謝罪

当局は、安全性および緊急時の計画に影響を及ぼす政策の過ちを認めようとしている。原子力安全委員会、班目春樹委員長は水曜日、福島第一原子力発電所で惨事が起きたことにより表面化した過ちと安全性の不備について謝罪した。班目氏は、福島の惨事への対処に関して、官僚と設備の不備を非難した。班目氏は、NSCにおけるリーダーとしての役割について、委員会のメンバーから疑問や非難を投げかけられたとき、自分は2年間、単なるNSCの一員にすぎなかったということを強調した。福島事故に関する日本の最悪の事態について概説した日本原子力委員会近藤駿介委員長は、非常に多くの人が避難しなければならないおそれがあると警告する自らの調査内容が機密扱いにされていたことを擁護した。近藤委員長は、福島第一原子力発電所の設計に不備があったことと、昨年3月に起きた「チェルノブイリ型災害」は想定外であったことを認めた。最終的には、時間の経過とともに、事態の経過を評価するためのより良い機会が得られるようになったため、脆弱性がみられたことや、過失が起きたことが明らかになりつつある。

エネルギー省、原子力エネルギープログラムに対するコミットメントを維持

通常2月初旬に米国連邦議会に提出される大統領予算案では、政治的イニシアチブが明らかにされるとともに、そのイニシアチブに資金をどの程度提供する予定になっているのかに関する提案書も出される。オバマ大統領は、原子力エネルギー開発の強化のために継続して行われている援助において、小型モジュール炉の設計費として6500万ドルと、援助の許可を要請した。昨年の予算は同プログラムで6700万ドルであったが、2013年度予算ではこのほかにも、改良型原子炉構想の研究、開発およびデモンストレーション(RD&D)を支援するためのエネルギー省のプログラムに向けて、さらに7330万ドルを要請している。さらに、国際原子力協力の新たな体制を築く技術的リーダーシップを明らかにできるような国内でのウラン濃縮RD&Dを支援するのに、一時的に1億5千万ドルもの金額が計上されている。米国の原子炉を改良するためのNRCの請求額は10億500万ドルであり、前年より1500万ドル増しとなっている。

日本、リトアニアなどの諸国に対して原子力エネルギー開発を支援

リトアニアでは、新たに原発を建設することにより、電気料金を安くしようとしている。GE日立製原子炉となるだろう新たに計画されている原子力発電所によって、電力コストが現在より安くなる見通しとなっている。リトアニアが30%の株を保有し、戦略的パートナーおよび地域提携パートナーが残りを共有することになる。日本は原子力技術分野において、主導的地位に留まっており、昨年にかぎっては、ベトナムヨルダン、ロシア、韓国およびサウジアラビアなどの多数の国との協力協定に署名し、技術、訓練および建設などの補助を行った。日本との協定は、原子力エネルギー開発に関するルーマニアとヨルダン間の初の二国間協定を示している。